エアドライヤーとは何か?主な特徴や使用時の注意点について解説
エアドライヤーは、空気を圧縮して除湿をするための装置です。
工業の現場で使用する機器の性能を維持するためには、エアドライヤーで空気を乾燥させる必要があります。
機器の腐食や故障、凍結などを防ぐにはエアドライヤーが欠かせません。
今回の記事では、エアドライヤーの主な特徴や使用時の注意点について解説します。
仕事でエアドライヤーを使用する方は、ぜひ最後までご覧ください。
エアドライヤーの種類とその特徴
エアドライヤーには、下記のような種類と特徴があります。
・吸湿式:吸湿材に水分を吸収させる
・膜式:特殊な膜を通して水分を分離させる
・冷凍式:圧縮空気を冷却する
この章では、それぞれの種類とその特徴について解説します。
吸湿式│吸湿材に水分を吸収させる
吸湿式は、名前の通り素材に水分を吸収して分離・除去をするタイプです。
シリカゲルやモレキュラーシーブなど、特殊な吸湿材を使用して空気中の水分を除去します。
吸湿材のいずれかを容器に詰めて、水分を除去して機材の腐食を予防します。
より高い除湿性能を必要とする場面で用いられる事例が多いのが特徴です。
ただし吸湿材は消耗しやすい素材であるため、定期的な点検や交換が必要です。
膜式│特殊な膜を通して水分を分離させる
膜式は、中空糸膜という特殊な膜を通して、水分を分離させて除去できるタイプのエアドライヤーです。
圧縮空気を通すだけのシンプルなシステムのため、ラインの末端などのコンパクトなスペースでも使用できます。
メンテナンスの際は、膜を交換して性能の維持を図ります。
膜の交換のみでメンテナンスが終えられるので、ほかのタイプよりもメンテナンス時間はかかりません。
冷凍式│圧縮空気を冷却する
エアドライヤーのなかでも、最も汎用性の高いタイプが冷凍式です。
冷蔵庫と原理が似ており、熱交換器のなかで空気を圧縮して冷却してから分離させます。
ほかのタイプよりも広い範囲で除去できるため、さまざまなシチュエーションで応用され、製品のラインナップも豊富です。
ただし、メンテナンスには高度な知識や技術が必要です。
専門業者に依頼して、メンテナンスを行ってもらいましょう。
エアドライヤー購入前に確認するポイント
エアドライヤーを準備するポイントは、下記の3点です。
・環境に適応できるか確認する
・メーカーサポートの有無を調べる
・設置するスペースを確保する
この章では、それぞれのポイントについて解説しますのでぜひご確認ください。
環境に適応できるか確認する
エアドライヤーを導入する前には、環境に対応できるか確認する必要があります。
設置予定の温度や湿度、風当たりなどを確認して、どの形式のエアドライヤーが適しているか検討しましょう。
狭い場所や温度・湿度が変わりやすい場所への設置は向いていません。
設置できそうな場所を見つけたら、温度・湿度の変化や風当たりなど、周囲の環境も確認してください。
メーカーサポートの有無を調べる
エアドライヤーを使用する前には、メーカーサポートがあるか確認しましょう。
種類によって稼働方法や管理方法などが異なるため、万が一のためにもメーカーサポートは大切です。
複数のメーカーのエアドライヤーを調べて、どのメーカーが適しているか確認が必要です。
エアドライヤーにまだ慣れていない会社であれば、安さよりもサポート体制が整っているメーカーから製品を購入するとよいでしょう。
設置するスペースを確保する
エアドライヤーを設置する前に、十分なスペースを確保できるか調べておくのが大切です。
稼働する種別も大きさも機材によって違うため、あらかじめ検討している機材のサイズを確認します。
業者のカタログや公式サイトなどで、製品の大きさを事前に調べておくと設置場所が探しやすくなります。
メンテナンスの件も考えて、余裕のある位置にエアドライヤーを設置できるようにしましょう。
エアドライヤーを使用する際の注意点
エアドライヤーを使用する際は、下記の点に注意しましょう。
・定期的にメンテナンスを行う
・排気口の位置に余裕をもたせる
この章では、それぞれの注意点について解説します。
エアドライヤー導入をする前に、ぜひ確認してください。
定期的にメンテナンスを行う
エアドライヤーを設置したら、定期的にメーカーのメンテナンスを受けましょう。
設置の際に高い位置などを避ければ、機械をメンテナンスする業者側もスムーズに作業
ができます。
メンテナンスなどのサポート内容については、メーカーや業者ごとに違いがあります。
トラブルがあった際の対応に関しても、エアドライヤーのメーカーの公式サイトで確認をしておきましょう。
排気口の位置に余裕をもたせる
エアドライヤーの性能維持と長期運用のためには、排気口の位置に余裕をもたせる必要があります。
壁と機器の間に十分な距離をもたせることで、エアドライヤーの排気がしやすくなります。
排気口の位置に余裕がないと、うまく機能しない可能性があるので注意が必要です。
排気口が塞がらないように、環境を考えて適した位置にエアドライヤーを設置させましょう。
まとめ
エアドライヤーは、機器で発生した空気中に含まれる余分な水分を除去するために大切な機材です。
機器の性能を維持させて、長期的に稼働させるためには欠かせない役割を果たします。
エアドライヤーを設置する前には、性能を十分に発揮する環境を整えることが大切です。
十分なスペースの確保や定期的なメンテナンスで、大切な機器を除湿して長く利用できるようにしていきましょう。