Englishチタンとは？素材や特徴・用途を解説
チタンは、アクセサリーで使われる金属として知られています。金属アレルギーのある女性でも使えるということで、身近に感じる方も多いのではないでしょうか。またゴルフクラブやテニスラケット、衣料品や調理器具など幅広い分野で使われているのも特徴です。
ではこのチタンについて、実際にはどのような素材で特徴は何があるのか、またメリットやデメリットは何なのかを、解説していきましょう。
チタンとは？どんな素材？
チタンは、レアメタル（希少な金属）の一種で、銀色をしています。チタン鉄鉱やルチンなどがあり、チタン鉄鉱が主なチタン原料と言われています。
チタンの種類としては、大きく分けて「純チタン」と「合金チタン」の2つに分けられます。
純チタンは国内で広く用いられており、チタン合金よりも安価で加工がしやすいとされています。
そして、合金チタンは、アルミニウムやニッケルなど他の合金元素を添加し、強度や耐食性を増した状態で使われるのですが、加工など高い技術が求められるため、専門分野で多く用いられています。
チタンの特徴と用途
チタンの特徴としては、次の3つが挙げられます。
軽さ
チタンの重さは銅の１/2です。これだけだとピンとこないかもしれませんが、多くのアクセサリーに使われていることを考えると、他の金属に比べてかなりの軽さだと言えます。スポーツ用品でも多く使われていることから、軽い金属であることは一目瞭然ではないでしょうか。
強い
チタンは軽いうえに強度が高いのも大きな特徴です。チタンにバネ特性があり、しなりやすいことから、衝撃で折れる・割れるということがかなり少ないです。具体的には鉄の2倍、アルミの3倍とも言われています。
耐食性が高い
チタンは錆びにくいというのも特徴です。特に海水の耐食性の高さは、プラチナに次ぐともいわれ、船舶の材料としても多く使われているのです。また、肌アレルギーを起こしにくいというのも、チタンの特徴です。このため、金属アレルギーを持っている女性でも身に着けられるアクセサリーの素材として使用されていることも多いですね。
チタンの具体的な用途としては、先ほど挙げた船舶、アクセサリーのほかに、航空機や建設・土木作業現場、スポーツやアウトドア用品などがあります。特にスポーツ用品では、スポーツの競技にかかわらず、取り扱っている商品のほとんどにチタンが使われていると言っても過言ではありません。
チタンの強度や軽さ、耐食性の高さといった特徴を最大限生かせる場に用いられているということになるでしょう。
チタンのメリット
チタンのメリットは、先ほどお話しした特徴そのものがメリットということになります。
強度の高さという点では、衝撃に強く高い強度が必要とされる航空機やロケットの部品として使うことができます。
また、チタンは熱にも強く、一般的に熱に強いとされている鉄よりも実は強度が高いのです。約1660℃までの強度があるというのですから驚きですね。
さらに、チタンの軽さは、アクセサリーやスポーツ用品などに大きなメリットとなります。
軽い金属の代表格であるアルミに比べるとやや劣るのですが、強度と軽さを兼ね備えているという点では、チタンに軍配が上がります。
そして、安全性の高さもチタンのメリットです。
金属アレルギーを起こしやすい人にも使える金属として、アクセサリーはもちろんのこと、体内に埋め込む器具や医療用の器具にも用いられています。
なぜチタンがアレルギーを起こさないのかというと、金属は汗などの水分に反応してイオンが発生し、それがアレルギーの原因となるのですが、チタンはイオンが発生しない金属なので、アレルギーを起こしにくいとされています。
熱や電気を通しにくいというのもチタンの特徴で、環境にやさしい金属とも言えるでしょう。
海水にも強く、船舶にも使われており、チタンというのはかなり万能な金属であると言ってもいいかもしれません。
チタンのデメリット
メリットの多いチタンですが、デメリットもあります。
その一つは値段が高いということ。高品質で幅広い用途が期待できるチタンですが、その分コストも高くなります。
さらに、加工が難しいというのもチタンのデメリットになっています。メリットでもある強度の高さが、加工の難しさを物語っていて、難削材とも呼ばれているのです。
一般的なプレス機では加工が難しく、チタン専用の工具が必要なほどで、それだけ専門性が問われる金属ということでもあります。
デメリットではありますが、チタンの品質の高さを証明していることでもありますね。
まとめ
今回はチタンについて解説をしました。実は私たちの生活のいろいろな部分に使われているチタン。コストが高く、加工が難しいチタンですが、耐食性が高く一度使うと長い間腐食することもありません。軽さと強度を兼ね備えた優れた素材なので、今後も様々な分野で活用されていくことでしょう。
