ゲートバルブは2種類ある!それぞれの特徴やバルブの基礎知識を紹介
製造工場では、さまざまな設備でバルブが使用されています。
あまりバルブに詳しくない方でも、製造工場で働いていると、メンテナンスにかかわる可能性もあります。
「バルブに種類があるの?」そう考えていませんか?
普段あまり馴染みがないと、種類があるかどうかもわかりませんよね。
今回はバルブの基礎知識を知ってもらうために、ゲートバルブの種類について解説します。
またゲートバルブを含む、バルブの種類についても一緒に説明します。
なぜなら、ゲートバルブは主に2種類あり、仕組みが違うからです。
本記事では、2種類あるゲートバルブの仕組みやその違いをわかりやすく説明しますので、ぜひ最後までご覧ください。
そもそもバルブとは?基本を理解しよう
バルブは英語で「VALVE」といい、日本語に訳すと「弁」です。
配管内の流体を通したり停止したり、いろいろな役割があります。
バルブは、日常生活のさまざまな場面で使われています。
家庭では、キッチン・風呂・洗面所などで使用されているので、非常に身近な存在ですね。
バルブは、キッチンや風呂・洗面所などで水道の水を流したり、止めたりしています。
ほかにも、オフィスの空調や工場の設備など、使用されている場所は多くあります。
配管内を通るのは、流体だけではなく気体の場合もあるのです。
配管内を通る、暖かい空気を制御して空調の管理をするケースもあります。
ゲートバルブはどのようなバルブ?特徴を解説
ゲートバルブは、配管の中を流れてくる流体を仕切る構造です。
ゲートバルブと呼ばれるようになったのは、水門の構造に似ているのが名前の由来で、別名は仕切弁と呼ばれています。
流体の流れに対して、垂直に仕切りをスライドさせ、流体の流れを止める構造です。
ゲートバルブは流路がまっすぐで圧力の損失が少なく、しっかりと流れを止めたい場合に向いています。
垂直に仕切りをスライドさせて完全停止させる仕組みなので、流量を調整したい場合にはあまり向いていません。
ゲートバルブは、大小さまざまなサイズでの製作が可能です。
使用できる材料の幅も広いので、温度の対応範囲も広いのが特徴となっています。
ゲートバルブには2種類ある!それぞれの概要を紹介
ゲートバルブは流体を完全停止させるためのバルブですが、大きく分けて2つの種類があります。
1. 内ねじ式
2. 外ねじ式
それぞれの構造の違いについて、解説します。
1.内ねじ式
内ねじ式では、流体を止める弁を上下させる弁棒のねじ部分が、バルブの内部に組み込まれます。
ねじ部分が内側に組み込まれているので、コンパクトな構造になっているのが特徴です。
内ねじ式を採用するのは、外部の環境にホコリが多かったり湿度が高かったりする場合になります。
内ねじ式にすると、弁棒のねじ部分が内側にあり外部の影響を受けにくいためです。
ねじが内側に組み込まれているので、外ねじ式よりも高さを低くできる特徴があります。
そのため、スペースが限られた場所で使用されます。
2.外ねじ式
外ねじ式では、流体を止める弁を上下させる弁棒のねじ部分がバルブの外に出ている構造です。
弁を上昇させると、弁棒も一緒に上昇していきます。
弁棒のねじ部分が直接、流体に触れない仕組みになっています。
弁棒のねじが流体に直接触れないので、異物混入の可能性のある流体に使用しても、ねじが破損する危険性が少ないのが特徴です。
外ねじ式は、流体に異物が含まれる可能性が高い下水用や農水用に適しています。
また、外ねじ式のほうがねじのメンテナンスが容易なので、開閉頻度が多い場合にも採用されます。
ゲートバルブ以外にも複数の種類がある
バルブといっても構造に違いがあり、ゲートバルブ以外にもさまざまな種類があります。
以下は、バルブの主な種類と仕組みをまとめた表です。
バルブの種類 | 仕組み |
ゲートバルブ | ・弁をスライドさせて流体の流れを制御する
・基本的に、全開全閉で使用する |
グローブバルブ | ・中心にある栓を上下させて開閉する
・流体の流れる量が調整しやすい構造で、水道の蛇口に使用される |
ボールバルブ | ・中心に穴の開いたボールが入っている
・ボールを90度回転して開閉する ・開閉頻度の多い場所に使用される。 |
チャッキバルブ | ・逆流を防ぐ機能があるバルブ
・流体の流れを常に一定方向に保っている |
バタフライバルブ | ・円盤を90度回転し、開閉する
・動きが蝶に似ているので、バタフライバルブと呼ばれる |
バルブにはさまざまな種類がありそれぞれ特徴が違うので、用途によって使い分ける必要があります。
どのようなバルブがあるか見てみよう
身の回りにもバルブは使われています。
バルブが使われているのは、以下のような例があります。
● 水道メーター
● 水道の蛇口
● ガスメーター
● 消火設備
● 空調設備
ほかにもさまざまな場所で、バルブは使用されていますよ。
バルブはハンドルがついているのが目印なので、ぜひ身の回りで使われていないか探してみましょう。
まとめ
ゲートバルブは、流体を完全に停止するのに適したバルブです。
ゲートバルブは2種類あり、それぞれ特徴にあった用途で使われています。
普段の生活ではあまり意識しないかも知れませんが、バルブは私たちの生活の身近な場所にあります。
ぜひ、バルブの仕組みや特徴について覚えておきましょう。
何かトラブルが起こった際に、慌てずに対処できるようになりますよ。