クーラントとはなに?クーラントの種類や水道水との違いを徹底解説!

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クーラントとはなに?クーラントの種類や水道水との違いを徹底解説!

自動車やパソコンなどさまざまな製品に使われているクーラント。
クーラントは、製品のオーバーヒートを引き起こさないために必要なものだとご存じの方も多いかもしれません。

しかし、クーラントの具体的な役割や水道水との違いがあいまいだという方も少なからずいると予想されます。
そこで今回は、クーラントの役割をエンジンの例に解説したうえで、クーラントの種類を紹介していきます。

クーラントとはなに?クーラントの種類や水道水との違いを徹底解説!

クーラントとは何を指している?水道水とはどのような違いがあるの?

クーラントとは、対象物を冷却するための冷却液を指しており、クーラント液とも呼ばれています。
また、クーラント液を使用する装置には、内部もしくは外部にクーラント液を冷却するラジエータなどの冷却装置が搭載されており、常にクーラント液は対象物を冷やすために必要な温度に保たれています。

さらに、クーラント液は寒冷地でも凍結しづらい溶剤が使われていたり、エンジンの内部を腐食やサビから守る添加剤が加えられていたりすることが特徴です。

クーラント液にはどのような役割があるの?

クーラント液は、主にエンジンやパソコンの冷却への使用が一般的です。
そこで本項では、エンジンの例を挙げてクーラント液の役割を解説します。
エンジンには、以下の4種類の流体がエンジン内を通っています。

・燃料:ガソリンなどのエンジンの動力源となる液体
・空気:燃料を燃焼させるために消費される気体
・潤滑油:エンジンの摺動部を滑らかに動作させる液体
・冷却水(冷却液):エンジン本体や燃料・潤滑油・空気を冷却する液体

上記の中で、クーラント液はエンジンの冷却に使用される液体です。
そのため、クーラント液が少ないとエンジン本体や燃料・空気・潤滑油が適切に冷却されず、摺動部の焼き付きや異常燃焼といったトラブルの原因につながります。
そのため、適切にクーラント液を管理することが、エンジンを正常に動作させる上で必要不可欠です。

クーラント液は水道水と比べてさまざまな性能が追加されている⁉

クーラント液は水道水と比べて、以下の2点の違いがあります。
不凍液を用いて耐凍結性を向上させている
防錆剤を添加してサビや腐食を予防している
では、上記2つの違いを順に見ていきましょう。

不凍液を用いて耐凍結性を向上させている

不凍液には、凍結する温度(凝固点)が低い液体が使われており、エチレングリコールやプロピレングリコールなどの有機溶媒が代表例です。
以下の表は、エチレングリコールやプロピレングリコールの凝固点と沸点をまとめたものです。

有機溶媒の凝固点と沸点

凝固点 沸点
エチレングリコール -13℃ 198℃
プロピレングリコール -59℃ 188℃

このように、クーラント液に用いられる不凍液は水道水に比べて、沸騰しにくく、凍結しづらいことがわかります。
そのため、雪国などの寒冷地では必須のアイテムと言えるのではないでしょうか。

防錆剤を添加してサビや腐食を予防している

エンジンには、たくさんの金属製の部品が使われているため、サビや腐食への対策が必須です。
エンジン内部にサビや腐食が発生すると、流体配管に穴をあけたり、微細なゴミが配管を詰まらせたりするので、長期的にはエンジンのトラブルにつながる恐れがあります。

そのため、エンジンの多くの部分を循環している冷却液に防錆効果をもたらすことで、エンジンの寿命が伸びると期待されます。

クーラント液にはどのような種類が存在するの?

前項では、クーラント液の役割や水道水との違いを解説しました。
また、クーラント液には以下の2種類が存在します。

・ロングライフクーラント(LLC)
・スーパーロングライフクーラント(スーパーLLC)

そこで本項では、上記2つのクーラント液を紹介します。

ロングライフクーラント(LLC)とは?

ロングライフクーラント(LLC)は、交換時期を2年ほどとされているクーラント液で、赤色や緑色などさまざまな色の製品が存在します。
またクーラント液の着色は、誤飲を防止する観点から施されているため、色彩による性能の変化はありません。

しかし、さまざまな色のクーラント液を混ぜ合わせると、エンジンに入るクーラント液自体が濁った色になるため、クーラント液の劣化に気づきにくいと予想されます。
そのため、できるだけ似た色のクーラント液を継ぎ足した方がより良いと推察されます。

スーパーロングライフクーラント(スーパーLLC)とは?

スーパーロングライフクーラント(スーパーLLC)の交換時期は、LLCよりもさらに長い4年もしくは10万kmまで対応している製品が多くあります。
そのため、自動車を頻繁に使う方はスーパーLLCの導入を検討しても良いかもしれません。

また、クーラント液を補充する際に、LLCとスーパーLLCを混ぜて使用すると、それぞれの溶媒や成分が異なるため、クーラント液としての効果を発揮できない可能性を否めません。
そのため、自動車メーカーが推奨するクーラント液を使う方がより良いと言えるでしょう。

まとめ

今回は、クーラントの役割や自動車で使用される主なクーラント液を紹介しました。
クーラント液は、水道水とは違い凍結の発生を抑える効果や防錆効果が期待できるとわかりましたね。
本記事を参考に、適切なクーラントを選んで頂ければ幸いです。

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